【レイア】 確認してきた。▼ 確かに、ここから先は 障害物も少ないし敵の数も多い。 戦わずに進むというのは 諦めた方がよいかもしれん。▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 観念しろ、背教徒共め。▼ 貴様等ごとき下賎の者が 何百人束になろうと 赤獅子騎士団の鉄壁の防備は いささかも揺るぎはせぬわ。▼ 【レイア】 その姿でまだ虚勢を張るのか? 呆れたな・・・▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 ふっ・・・ 貴様等、この私に勝った つもりでいるのか?▼ 笑止千万! 貴様等が子供だと思って 油断しただけだ!▼ 私が本気を出せば、 貴様等ごときなど 片腕でねじ伏せてみせる!▼ 【レイア】 呆れると言うより むしろ哀れだな・・・▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 む、むぅぅぅぅ! こ、小娘ぇッ! この私を愚弄するか!?▼ 【レイア】 このような者達に 虐げられていたなど・・・▼ ふっ、まるで喜劇だ・・・▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 訳の分からんことを・・・ それより早く縄を解け!▼ 【レイア】 そんなことより これからのことだ。▼ 別の入り口を探すか? 奥に進むコースは 幾つもあるということだし、▼ お前の望むように 騒がれずに進むには そうするしかないと思うのだが・・・▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 無駄だ無駄だ! どの通路も我々が押さえた!▼ 蟻の這い出る隙間もないわ!! ザマを見ろだ! 天罰だ!!▼ 【レイア】 だが、奴なら 多少の障害などものともせずに 進んでいるだろうな・・・▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 その黒いローブの子供がか? ハッ、下らぬ冗談を言う。▼ 【レイア】 ただの子供なら誰も騒ぎはしない。▼ 奴は、地上で最も強く、 そして最も哀れな人間だ。 お前達が何百人いようと、 足止めにもなりはしない。▼ それに、赤獅子騎士団の副将とは 浅からぬ因縁があるようだからな。▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 アレクシス様と?▼ 【レイア】 仕方ない、ここを進もう。▼ 奴に追いつかなければ 意味がないのだからな。▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 ま、待て、 貴様等、縄を解かぬか!▼ 女!! 縄を・・・縄を解けッ!▼ 【レイア】 ザルツァという 騎士を知っているか?▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 ザルツァ? 聞いたことがないな・・・▼ 【レイア】 ヘルマン=フォン=ザルツァ、▼ 今から8年前に騎士の位を デューラー公に剥奪された クルムの小領主だ。▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 公爵の領土は ルミニアやラコース一国に 相当するのだ。▼ 公爵から封土を与えられた領主は 軽く5百を越える。 他の地方の領主の事など 知るはずもない。▼ 【レイア】 ならば用はない。▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 ま、待て! 私を助けるのであれば 側室にしてやってもよいぞ!?▼ 【レイア】 死にたくなければ黙れ。 【赤獅子騎士団の騎士】 貴様、そのザルツァとかいう 貴族に由縁の者であろう?▼ 公爵が直々に処遇を決めたのであれば 我々にはどうすることも出来ぬが、 貴様と残された家族に 楽な暮らしは保証してやる。▼ どうだ? 悪い話ではないぞ?▼ 【赤獅子騎士団の騎士】 ひぃぃぃぃ!!▼ 【レイア】 分かっている、 殺しはしない。▼ |
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