持續了千年歲月的和平時代已成昨日雲煙,這是被後代歷史學家稱做「黃昏時代」的揭幕期‧‧‧


【レイア】
確認してきた。

確かに、ここから先は
障害物も少ないし敵の数も多い。
戦わずに進むというのは
諦めた方がよいかもしれん。

【赤獅子騎士団の騎士】
観念しろ、背教徒共め。

貴様等ごとき下賎の者が
何百人束になろうと
赤獅子騎士団の鉄壁の防備は
いささかも揺るぎはせぬわ。

【レイア】
その姿でまだ虚勢を張るのか?
呆れたな・・・

【赤獅子騎士団の騎士】
ふっ・・・
貴様等、この私に勝った
つもりでいるのか?

笑止千万!
貴様等が子供だと思って
油断しただけだ!

私が本気を出せば、
貴様等ごときなど
片腕でねじ伏せてみせる!

【レイア】
呆れると言うより
むしろ哀れだな・・・

【赤獅子騎士団の騎士】
む、むぅぅぅぅ!
こ、小娘ぇッ!
この私を愚弄するか!?

【レイア】
このような者達に
虐げられていたなど・・・

ふっ、まるで喜劇だ・・・

【赤獅子騎士団の騎士】
訳の分からんことを・・・
それより早く縄を解け!

【レイア】
そんなことより
これからのことだ。

別の入り口を探すか?
奥に進むコースは
幾つもあるということだし、

お前の望むように
騒がれずに進むには
そうするしかないと思うのだが・・・

【赤獅子騎士団の騎士】
無駄だ無駄だ!
どの通路も我々が押さえた!

蟻の這い出る隙間もないわ!!
ザマを見ろだ! 天罰だ!!

【レイア】
だが、奴なら
多少の障害などものともせずに
進んでいるだろうな・・・

【赤獅子騎士団の騎士】
その黒いローブの子供がか?
ハッ、下らぬ冗談を言う。

【レイア】
ただの子供なら誰も騒ぎはしない。

奴は、地上で最も強く、
そして最も哀れな人間だ。
お前達が何百人いようと、
足止めにもなりはしない。

それに、赤獅子騎士団の副将とは
浅からぬ因縁があるようだからな。

【赤獅子騎士団の騎士】
アレクシス様と?

【レイア】
仕方ない、ここを進もう。

奴に追いつかなければ
意味がないのだからな。

【赤獅子騎士団の騎士】
ま、待て、
貴様等、縄を解かぬか!

女!!
縄を・・・縄を解けッ!

【レイア】
ザルツァという
騎士を知っているか?

【赤獅子騎士団の騎士】
ザルツァ?
聞いたことがないな・・・

【レイア】
ヘルマン=フォン=ザルツァ、

今から8年前に騎士の位を
デューラー公に剥奪された
クルムの小領主だ。

【赤獅子騎士団の騎士】
公爵の領土は
ルミニアやラコース一国に
相当するのだ。

公爵から封土を与えられた領主は
軽く5百を越える。
他の地方の領主の事など
知るはずもない。

【レイア】
ならば用はない。

【赤獅子騎士団の騎士】
ま、待て!
私を助けるのであれば
側室にしてやってもよいぞ!?

【レイア】
死にたくなければ黙れ。

【赤獅子騎士団の騎士】
貴様、そのザルツァとかいう
貴族に由縁の者であろう?

公爵が直々に処遇を決めたのであれば
我々にはどうすることも出来ぬが、
貴様と残された家族に
楽な暮らしは保証してやる。

どうだ?
悪い話ではないぞ?

【赤獅子騎士団の騎士】
ひぃぃぃぃ!!

【レイア】
分かっている、
殺しはしない。



拍照留念〜


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Li20031006