持續了千年歲月的和平時代已成昨日雲煙,這是被後代歷史學家稱做「黃昏時代」的揭幕期‧‧‧



【アーサー】
いよいよだな、○○・・・

こうして立ってると、
騎士道物語に憧れて、
この町に来ることを決意した時の
ことを思い出すよ。

でも、本当に未来なんて
分からないものだよね、
あのころは、世界がこんなことに
なるなんて思ってもいなかった。

世界を守るという筋書きは
騎士道物語には少なくないけど、
実際に自分がその立場になってみると
想像していたのとは全然違うよ。

1番の違いは、
『世界』よりも大事な物があるって
気付いたことかもしれない。

○○、
僕は守りたい人の為にだけ戦う。
君も・・・死なないでくれ。


【アーサー】
これが『精神の海』か・・・
とは言っても、海なんて
どこにもないじゃないか。

でも、なんだか懐かしいな。
故郷の、城の周囲の森に
雰囲気が似てるんだ・・・

えっ?
○○にはこの森が
見えないのか?

気味の悪い紫色の壁?
一体どういうことだろう・・・

もしかして・・・
これは幻なのか・・・?

目で見える物に
惑わされるなってことかな・・・
よし、とにかく先に進んでみよう。



精神の海
Into The Soul

Mission complete




【アーサー】
やっぱり紫の迷宮にしか
見えないのか?

そうか・・・

でも、目に見える風景が違うのに、
2人とも全く違和感なく
行動出来るなんて本当に不思議だな。

これも、精神世界と物質世界の融合や、
『新しい世界』が近づいていることと
何か関係があるのかな・・・

でも、僕程度の知識で
あれこれ考えても
答なんて出る訳がないか。

○○、一旦町に戻らないか?
クムランさんに聞けば
何か掴めるかもしれないからね。


【クムラン】
あっ、すみません。
考え事をしていて
気付きませんでした。

ええ、ちょっとアノイア教の事を
考えていたのですが・・・

【アーサー】
アノイア教がどうかしたのですか?

【クムラン】
私は今まで、アノイア教が
人々の心によきにつけ悪しきにつけ
強く影響を与えているために、

聖書に書かれてある理想の世界、
『新しい世界』が現実のものに
なろうとしているのだと
考えていました。

でも、ふと思ったのです。
もしアノイア教の存在自体が
この計画の一部だとしたら・・・

【アーサー】
計画・・・?

【クムラン】
アノイア教成立以前、
世界には数多くの宗教が
存在していました。

民族ごとに信仰されている
神は異なり、

文化や慣習や価値観も
国ごと、民族ごとに
大きく異なっていました。

もちろん、それが原因で、
民族間の対立や戦争、
根深い偏見が生まれることも
珍しくありませんでした・・・

しかし、アノイア教会は、
神の教えも、価値ある生き方も、
真理もこの世にただ1つという
絶対的な教えによって、

諸民族の多様な価値観を
1つにまとめようとしました。

その結果、多くの土着の神々と一緒に
その土地固有の様々な価値観や文化が
この世界から消え去りました。

そして現在、アノイア教の影響力は
単なる信仰の分野から、
政治や文化や慣習、

そして人々の無意識の奥底にまで
影響を與えるようになっています。

その結果が『新しい世界』・・・
私はそう思っていましたが、
こうも考えられないでしょうか・・・

『新しい世界』は『結果』ではなく、
『目的』ではないのか・・・

つまり、世界中の人間に、
『精神世界と物質世界の融合』という
1つの理想を抱かせるために、

アノイア教が生まれたのでは
ないか・・・

【アーサー】
そんな・・・
僕達は5千年も騙されていたのか!?

【クムラン】
もちろんこれはまだ仮説ですので、
明確な根拠などはありません。

ですが、アノイア教の成立が
すべて仕組まれていたものなら、

今回の一連の出来事についての
聖書の不自然な描写も、
すべて説明出来るのです。


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Li20031004