【イヴ】 これが『精神の海』・・・?▼ もう少し夢のある場所を 想像してたんだけど、 これじゃただのスラムじゃない。▼ でも、なんとなく 見たことのある場所ね・・・▼ 紫色の壁? へえ、あなたにはそう見える訳ね。▼ あたしにはありふれた 町並みに見えるわ。▼ 名前は思い出せないけど、 行ったことのある町・・・ 懐かしくなんてないけどね。▼ ま、これが幻なら 気にしても仕方がないわ。 先に進みましょ。▼ "Into The Soul" Mission complete 【イヴ】 やっと一服出来るわね。▼ どころで、 少しだけ気になるんだけど、▼ あなたとあたしでは、 目に見える景色は全く違うのに どうして一緒に歩けるのかしら・・・▼ これもやっぱり 精神世界と物質世界の融合や、 『新しい世界』が近づいている事と 何か関係があるのかしらね・・・▼ ま、どうでもいいことだけど、 とりあえず町に戻って見る? あの先生に聞けば 何か分かるかもしれないわよ。▼ |
【クムラン】 あっ、すみません。 考え事をしていて 気付きませんでした。▼ ええ、ちょっとアノイア教の事を 考えていたのですが・・・▼ 私は今まで、アノイア教が 人々の心によきにつけ悪しきにつけ 強く影響を与えているために、▼ 聖書に書かれてある理想の世界、 『新しい世界』が現実のものに なろうとしているのだと 考えていました。▼ でも、ふと思ったのです。 もしアノイア教の存在自体が この計画の一部だとしたら・・・▼ 【イヴ】 計画・・・?▼ 【クムラン】 アノイア教成立以前、 世界には数多くの宗教が 存在していました。▼ 民族ごとに信仰されている 神は異なり、▼ 文化や慣習や価値観も 国ごと、民族ごとに 大きく異なっていました。▼ もちろん、それが原因で、 民族間の対立や戦争、 根深い偏見が生まれることも 珍しくありませんでした・・・▼ しかし、アノイア教会は、 神の教えも、価値ある生き方も、 真理もこの世にただ1つという 絶対的な教えによって、▼ 諸民族の多様な価値観を 1つにまとめようとしました。▼ その結果、多くの土着の神々と一緒に その土地固有の様々な価値観や文化が この世界から消え去りました。▼ そして現在、アノイア教の影響力は 単なる信仰の分野から、 政治や文化や慣習、▼ そして人々の無意識の奥底にまで 影響を與えるようになっています。▼ その結果が『新しい世界』・・・ 私はそう思っていましたが、 二うも考えられないでしょうか・・・▼ 『新しい世界』は『結果』ではなく、 『目的』ではないのか・・・▼ つまり、世界中の人間に、 『精神世界と物質世界の融合』という 1つの理想を抱かせるために、▼ アノイア教が生まれたのでは ないか・・・▼ 【イヴ】 5千年間も騙されてたってわけ? 面白い話ね。▼ 【クムラン】 もちろんこれはまだ仮説ですので、 明確な根拠などはありません。▼ ですが、アノイア教の成立が すべて仕組まれていたものなら、▼ 今回の一連の出来事についての 聖書の不自然な描写も、 すべて説明出来るのです。▼ ・BACK ・CONTINUE |
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