持續了千年歲月的和平時代已成昨日雲煙,這是被後代歷史學家稱做「黃昏時代」的揭幕期‧‧‧



【レイア】
未来など分からないものだな・・・

騎士の位を得るため
『アザレの石』を見つけに
来たというのに、

今では頼みの綱の王家も王国も
この世に存在しない・・・

その上、仇敵である
デューラー公爵家の一族が
次の覇者になろうとしているなど、
1年前は考えもしなかった。

だが、1番不思議なのは
この救いのない状態で、
自分の心が
何故か穏やかなことか・・・

いや、ここにこうして
立っていること自体、
昔の私ならば
考えられなかったのだろうな。

○○・・・感謝する。

では、進もうか。

【レイア】
そんな馬鹿な・・・

何故こんな所に
ブランユの城が・・・

【レイア】
紫色の壁・・・?
お前にはこの煉瓦の壁が
見えぬのか?

そうか・・・
これは我々の心が創り出した
幻という訳か・・・



精神の海
Into The Soul

Mission complete




【レイア】
やはり紫の壁に見えるのか?

そうか・・・

不思議な迷宮だな。
見える風景は異なるのに、
一緒に歩いても
何の違和感も感じないとは・・・

これも、精神世界と物質世界の融合や、
『新しい世界』が近づいている事と
何か関係があるのだろうか・・・

○○、一旦町に戻ろう。
あの学者に間けば
何か掴めるかもしれない。


【クムラン】
あっ、すみません。
考え事をしていて
気付きませんでした。

ええ、ちょっとアノイア教の事を
考えていたのですが・・・

【クムラン】
私は今まで、アノイア教が
人々の心によきにつけ悪しきにつけ
強く影響を与えているために、

聖書に書かれてある理想の世界、
『新しい世界』が現実のものに
なろうとしているのだと
考えていました。

でも、ふと思ったのです。
もしアノイア教の存在自体が
この計画の一部だとしたら・・・

【レイア】
計画・・・?

【クムラン】
アノイア教成立以前、
世界には数多くの宗教が
存在していました。

民族ごとに信仰されている
神は異なり、

文化や慣習や価値観も
国ごと、民族ごとに
大きく異なっていました。

もちろん、それが原因で、
民族間の対立や戦争、
根深い偏見が生まれることも
珍しくありませんでした・・・

しかし、アノイア教会は、
神の教えも、価値ある生き方も、
真理もこの世にただ1つという
絶対的な教えによって、

諸民族の多様な価値観を
1つにまとめようとしました。

その結果、多くの土着の神々と一緒に
その土地固有の様々な価値観や文化が
この世界から消え去りました。

そして現在、アノイア教の影響力は
単なる信仰の分野から、
政治や文化や慣習、

そして人々の無意識の奥底にまで
影響を與えるようになっています。

その結果が『新しい世界』・・・
私はそう思っていましたが、
こうも考えられないでしょうか・・・

『新しい世界』は『結果』ではなく、
『目的』ではないのか・・・

つまり、世界中の人間に、
『精神世界と物質世界の融合』という
1つの理想を抱かせるために、

アノイア教が生まれたのでは
ないか・・・

【レイア】
仕組まれた神か・・・

【クムラン】
もちろんこれはまだ假説ですので、
明確な根拠などはありません。

ですが、アノイア教の成立が
すべて仕組まれていたものなら、

今回の一連の出来事についての
聖書の不自然な描写も、
すべて説明出来るのです。


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