【レイア】 未来など分からないものだな・・・▼ 騎士の位を得るため 『アザレの石』を見つけに 来たというのに、▼ 今では頼みの綱の王家も王国も この世に存在しない・・・▼ その上、仇敵である デューラー公爵家の一族が 次の覇者になろうとしているなど、 1年前は考えもしなかった。▼ だが、1番不思議なのは この救いのない状態で、 自分の心が 何故か穏やかなことか・・・▼ いや、ここにこうして 立っていること自体、 昔の私ならば 考えられなかったのだろうな。▼ ○○・・・感謝する。▼ では、進もうか。▼ |
【レイア】 そんな馬鹿な・・・▼ 何故こんな所に ブランユの城が・・・▼ 【レイア】 紫色の壁・・・? お前にはこの煉瓦の壁が 見えぬのか?▼ そうか・・・ これは我々の心が創り出した 幻という訳か・・・▼ Into The Soul Mission complete 【レイア】 やはり紫の壁に見えるのか?▼ そうか・・・▼ 不思議な迷宮だな。 見える風景は異なるのに、 一緒に歩いても 何の違和感も感じないとは・・・▼ これも、精神世界と物質世界の融合や、 『新しい世界』が近づいている事と 何か関係があるのだろうか・・・▼ ○○、一旦町に戻ろう。 あの学者に間けば 何か掴めるかもしれない。▼ |
【クムラン】 あっ、すみません。 考え事をしていて 気付きませんでした。▼ ええ、ちょっとアノイア教の事を 考えていたのですが・・・▼ 【クムラン】 私は今まで、アノイア教が 人々の心によきにつけ悪しきにつけ 強く影響を与えているために、▼ 聖書に書かれてある理想の世界、 『新しい世界』が現実のものに なろうとしているのだと 考えていました。▼ でも、ふと思ったのです。 もしアノイア教の存在自体が この計画の一部だとしたら・・・▼ 【レイア】 計画・・・?▼ 【クムラン】 アノイア教成立以前、 世界には数多くの宗教が 存在していました。▼ 民族ごとに信仰されている 神は異なり、▼ 文化や慣習や価値観も 国ごと、民族ごとに 大きく異なっていました。▼ もちろん、それが原因で、 民族間の対立や戦争、 根深い偏見が生まれることも 珍しくありませんでした・・・▼ しかし、アノイア教会は、 神の教えも、価値ある生き方も、 真理もこの世にただ1つという 絶対的な教えによって、▼ 諸民族の多様な価値観を 1つにまとめようとしました。▼ その結果、多くの土着の神々と一緒に その土地固有の様々な価値観や文化が この世界から消え去りました。▼ そして現在、アノイア教の影響力は 単なる信仰の分野から、 政治や文化や慣習、▼ そして人々の無意識の奥底にまで 影響を與えるようになっています。▼ その結果が『新しい世界』・・・ 私はそう思っていましたが、 こうも考えられないでしょうか・・・▼ 『新しい世界』は『結果』ではなく、 『目的』ではないのか・・・▼ つまり、世界中の人間に、 『精神世界と物質世界の融合』という 1つの理想を抱かせるために、▼ アノイア教が生まれたのでは ないか・・・▼ 【レイア】 仕組まれた神か・・・▼ 【クムラン】 もちろんこれはまだ假説ですので、 明確な根拠などはありません。▼ ですが、アノイア教の成立が すべて仕組まれていたものなら、▼ 今回の一連の出来事についての 聖書の不自然な描写も、 すべて説明出来るのです。▼ ・BACK ・CONTINUE |
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