持續了千年歲月的和平時代已成昨日雲煙,這是被後代歷史學家稱做「黃昏時代」的揭幕期‧‧‧



【シャルン】
ガイウスさん、
お願いがあります。

【刀匠ガイウス】
・・・・・・

【シャルン】
この鎧を直して下さい。




シャルンは兄の形見の鎧を差しだした




【刀匠ガイウス】
・・・・・・

【シャルン】
お金なら幾らでも払います。
お願いです、この鎧を直して下さい!

【刀匠ガイウス】
断る。

【シャルン】
あたしが今まで貯めたお金を
全部差し上げます。
借金しても構いません、だから・・・

【刀匠ガイウス】
世界が滅ぶだの騒いでいる時に、
借金の証文を信用する馬鹿な人間が
いると思うのか?

【シャルン】
じゃあどうすれば・・・

【刀匠ガイウス】
それに、問題は金ではない。
断った理由は2つある。

まず1つ・・・
ここにいる刀工は、
人の命を守るための道具などに
何ら興味がないということ。

幾度か戯れに造ってみたが
全く興奮せぬ。

いかに速やかに相手の命を絶つか、
関心があるのはそれだけだ。
その持ち主が死のうが生きようが
知ったことではない。

そしてもう1つ、
その金属の擦れ合う音からして
貴様が持っているのはありふれた
チェインメイルなのだろうが、

動き易さと量産性を重視した
その鎧では、幾ら改良を加えても
防御効果はたかが知れている。
つまらぬ仕事を請けるつもりはない。

【シャルン】
でも・・・

でも、あたしはこの鎧を着て
戦いたいんです!

【刀匠ガイウス】
愚かな女だ。

そんなものより実用的な鎧など、
アスラ・ファエルの奥には
掃いて捨てるほど落ちていよう。
何故それにこだわる?

【シャルン】
これは兄の形見の鎧なんです・・・

どうしてもこの鎧を着て
戦いたいんです。お願いです!

【刀匠ガイウス】
現在装備している防具より
自分の命を危険に晒す確率が
高くなってもか?

【シャルン】
・・・はい。

【刀匠ガイウス】
わかった。
そこまで言うなら造ってやる。

【シャルン】
ほ、本当ですか!?

【刀匠ガイウス】
ただし、
防具としての機能を殺ぎ落として、
攻撃力を上げる改良を施す。

それでもよいならば置いて行け。

【シャルン】
は、はい!

【刀匠ガイウス】
クムランといい、
つまらぬ仕事が続くものだ・・・



12時間後



【シャルン】
これが・・・兄さんの・・・

ありがとうございます、
ガイウスさん!

【刀匠ガイウス】
金は要らん。
死んでこい。


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Li20031007