|
【アーサーの精神】 ここは・・・▼ もしかして・・・ 『新しい世界』の中・・・？▼ ○○は 助かったんだろうか・・・▼ 外の世界はどうなったんだろう・・・▼ 上下の感覚も無くなったきた・・・ これじゃ何も分からない・・・▼ でも、１人なのに寂しくないのは 何故なんだろう・・・▼ この声は・・・▼ いえ・・・声じゃない・・・ ○○の心・・・？▼ ○○の意識が僕の心の中に 流れ込んでるのか・・・？▼ 心がどんどん溶けて 混じり合っていく感じがする・・・▼ そうか・・・ これが『新しい世界』の力なのか・・・▼ 確かに、こんな所にずっといたら 他人と自分との境界線なんて 消えてしまうかもしれないな・・・▼ いや・・・それだけじゃない・・・▼ この世界と僕達も １つになりつつあるのか・・・▼ この世界・・・ どんどん膨らんでる・・・▼ そうか・・・ 爆発する寸前なのか・・・▼ 僕達はこの世界の誕生と消滅に 巻き込まれてしまったのか・・・▼ ○○・・・▼ 物質と精神が融合しようとしている この『新しい世界』の中では、▼ もうすぐ言葉なんて跡形もなく 消えてしまうのだろう・・・▼ でも、そうなる前に・・・▼ いや、僕という人間が消えてしまう前に ひとこと言わせてくれ・・・▼ ○○・・・ 今まで本当にありがとう・・・▼ こんな世間知らずでわがままな僕と、 最後まで一緒に戦ってくれて・・・▼ 本当にありがとう、 強さと勇気を僕に教えてくれて・・・▼ 君と出逢えて本当によかった・・・▼ 君のことを好きになって 本当によかった・・・▼ この戦いで神は死に、 世界の真理も消えてしまった・・・▼ これからの時代は 混沌の時代になるだろう・・・▼ でも、これだけは間違いない。 僕は君を愛し続ける・・・▼ 約束するよ・・・▼ でも、これだけは間違いない。 君は最高の友達だ・・・▼ な、なんだ・・・？▼ 膨張が止まった・・・ 世界が・・・きしんでる・・・▼ 意識が・・・記憶が・・・ 手のひらからこぼれ落ちていく・・・▼ そんな・・・ このまま○○のことまで 忘れてしまうのか・・・▼ いやだ・・・ それだけは・・・いやだ・・・▼ ○○のことだけは・・・ 忘れたくない・・・▼ 忘れたく・・・ない・・・▼ 忘れたくない！！▼ |
|
【オイゲン】 あの光の爆発から ちょうど１年か・・・▼ 今思い返してみると あれが本当にあったことなのか 怪しく思えてくるぜ。▼ 神だの悪魔だの世界の破滅だの、 現実味がまるで感じられねえ。 まるで夢の中の出来事だ。▼ 【毒術師サディーヤ】 でも、あれは夢ではありません・・・ バルデスさんと○○さんは 確かにこの町にいたのです。▼ 【クムラン】 そして、彼らは命を賭して この世界を救ってくれた・・・▼ 【オイゲン】 本当にそうなのか・・・？▼ この疑問が日に日に強くなる。 本当にこの世界は救われたのか？▼ 確かに、精神世界と物質世界の融合を 阻止することは出来たし、 魔物も地上から姿を消した。 だが、代わりに世界中戦争だらけだ。▼ この１年、この町に届くのは 耳を疑うような陰惨なニュースばかり。▼ そりゃ、あの光の爆発が起こる前も 平和には程遠い世の中だったが、 あの頃とは規模も残酷さも桁違いだ。▼ 最近は、ランツからの手紙を 読むたびに情けなくなってくる。 人間ってのはここまで 馬鹿な生き物なのかってな。▼ こんな事は言いたくなかったが、 これなら『新しい世界』とやらの方が まだ幾らかマシだったんじゃ ねえかって思っちまう・・・▼ 【クムラン】 それは・・・▼ 【オイゲン】 クムラン、サディーヤ、 答えてくれ。▼ バルデスや○○達の やったことは一体何だったんだ？ 奴等のあの戦いは一体何だったんだ？▼ こんな世界を守るために バルデスや○○達は 死んじまったのか？▼ 【ファトゥム】 悩みながら、苦しみながら生きるより、 何も考えずに生きる道を 貴様は選ぶと言うのか？▼ 【オイゲン】 ファトゥム・・・▼ 【ファトゥム】 どんなにこの世界が堕ちようと、 そこに生きる１人１人の人間に▼ ほんの僅かでも 生きる意志と希望があれば、 それは価値ある世界だ。▼ 時代のせいにするな。 他人のせいにするな。▼ 今自分に出来ることだけを考えろ。 自分の目の前にあるものだけを考えろ。 そうすれば見えてくるものもある・・・▼ 奴は・・・バルデスは、 そういう男ではなかったか？▼ 【オイゲン】 手厳しいな・・・▼ 【ファトゥム】 貴様が弱気になっただけだ。 バルデスに笑われるぞ。▼ それに、 ○○が死んだと断定するのは こいつに失礼ではないのか？▼ 【オイゲン】 アーサー・・・▼ 【クムラン】 ところて、遺跡の中は・・・▼ 【ファトゥム】 何も見つからなかった。 瓦礫の山が続くばかりだ。▼ 『新しい世界』の崩壊と共に 精神から具現化した 全ての建造物が力を失った。▼ 俺は、その忌まわしい 『新しい世界』のおかげで▼ 本来の魂と奴等が言うかりそめの魂、 そして肉体とが１つに 戻ることが出来たのだがな。▼ 【毒術師サディーヤ】 地下世界は完全に 死んでしまったのでしょうか・・・▼ 【クムラン】 ええ・・・▼ 残念ですが、そう考えるのが 妥当なのかもしれません・・・▼ 【オイゲン】 アーサー・・・ １年間も帰りを待ち続けたお前に こんな事を言いたくはないが▼ いい加減○○のことは 諦めたらどうだ？▼ ５回の噴火で、遺跡の中も この町もボロボロだ。▼ この町の住人達も皆 山を下りて故郷に帰った。▼ お前達の仲間も、 一部の奴は最後まで○○を 待つってゴネたが、 お前以外は無理矢理帰らせたし、▼ 俺達も次に天気が安定したら 山を下りるつもりだ。▼ それに、今度噴火がおこったら 確実にこの町は溶岩流に 飲みこまれるだろう。 山を下りるルートもどうなるか・・・▼ お前まで死んでどうする。 ○○だって喜ばねえぞ。▼ 【アーサー】 わかってます・・・ でも、僕は待ちたいんです。▼ 【オイゲン】 だがな・・・▼ 【アーサー】 あの○○がそう簡単に 死ぬわけがない・・・▼ ○○は帰ってきます・・・ 僕はそう信じます。▼ 【オイゲン】 アーサー・・・▼ 【アーサー】 心配をおかけして 申し訳ありません・・・ でも、僕は彼女を待ちます。▼ 心配おかけして 申し訳ありません・・・ でも、僕は残ります。▼ |
|
【アーサー】 僕は待つよ・・・ 君が帰ってくるその日まで・・・▼ 【ナーダ】 ○○さんの事を 考えていらっしゃるのですか・・・？▼ 【アーサー】 ナーダさん・・・▼ 【ナーダ】 お会いした記憶はないのですが、 素敵な方なのでしょうね。▼ 【アーサー】 ええ・・・▼ 可愛くて、優しくて、強くて・・・ この世で１番素敵な女性です。▼ 僕は○○に多くのことを 教えてもらいました・・・▼ 彼女の行動から、 そして彼女の優しさから・・・▼ 僕は彼に多くのことを 教えてもらいました・・・▼ 彼の行動から、 そして彼の優しさから・・・▼ 【ナーダ】 ○○さんのこと、 本当に好きなのですね。▼ 【アーサー】 ええ。 この思いは誰にも負けません。▼ ○○の事を 現時点で１番知っているのは 僕だという自負もあります。▼ ええ。 友人として、人間として、 彼のことは大好きです。▼ ○○の方は せっかくなら女の子に慕われたいって 思ってるだろうけど。▼ でも、○○の強さを 現時点で１番知っているのは 僕だという自負もあります。▼ 共に困難を乗り越えてきた 戦友だからこそ分かる ○○の強さ、▼ 『新しい世界』の中で感じた ○○の本当の心・・・▼ 『新しい世界』の中で知った ○○の本当の心・・・▼ どれも僕にとっては かけがえのない記憶です。▼ だからこそ、 これからも同じ時間を 共有したいと思っていたのに・・・▼ 【ナーダ】 ・・・・・・▼ 【アーサー】 オイゲンさん達には ○○の帰りを 信じていると言ったけど、▼ 本当は少し不安なんです・・・▼ オイゲンさん達には 彼の帰りを信じていると言ったけど、 本当は少し不安なんです・・・▼ この１年間、僕には 祈ることしか出来なかったから・・・▼ 【ナーダ】 アーサーさん・・・▼ 【アーサー】 彼女の帰りを信じてはいます。 だけど、信じれば信じるほど、▼ 彼女の共有していた時間が 過去の物となって 色あせていくようで・・・▼ 彼の帰りを信じてはいます。 だけど、信じれば信じるほど、▼ 彼と共有していた時間が 過去の物となって 色あせていくようで・・・▼ オイゲンさんに言った言葉、 あれは自分自身に言い聞かせるために 言った言葉なのかもしれない・・・▼ 僕は弱い男です・・・▼ 【ナーダ】 いえ、それは弱さではありません。 ○○さんの事を 思う気持らが強いだけ・・・▼ 何を悩む必要があるのですか？▼ 【アーサー】 ナーダさん・・・▼ 【ナーダ】 大丈夫 ○○さんは戻ってきますよ。 あなたがそう信じている限り。▼ 【アーサー】 ありがとう、ナーダさん・・・▼ 【ナーダ】 ○○さんがお帰りになったら、 思いっきり○○さんに 甘えてあげましょう。▼ アーサーさんには その資格があるのだから。▼ ○○さんがお帰りになったら、 あなたの１年間の愚痴を 思いっきり聞かせてあげましょう。▼ 友達を待たせた罰として・・・▼ 【アーサー】 はい、考えてみます・・・▼ はい、そうします・・・▼ 【ナーダ】 あなたは・・・▼ |
|
【アーサー＝ルイトガルト】 眼前に広がる灯火、 この全てが敵なのか・・・▼ ４百対２万・・・▼ 今までは遊撃隊を組んで ゲリラ戦で対抗していたから 兵力の差をごまかすことも出来たけど、 今回はそれも通用しない・・・▼ 彼らはどうしてもこの平原で 総力戦をやりたいようだ。▼ すまない、○○。 君をこんな無謀な戦いに 巻き込んでしまって・・・▼ でも、君は異国の人間だ。 ここを去ってもいいんだぞ。▼ 【アーサー＝ルイトガルト】 ああ・・・ 君の勝ち気な性格なら そう答えると思ったよ。▼ ありがとう、○○・・・ いつも僕を支えてくれて。 君には本当に感謝してる。▼ ああ・・・ 君の性格ならそう答えると思ったよ。 君には本当に感謝してる。▼ だが、どうすればよいのか・・・ 今回ばかりはいくら考えても いい策が思い浮かばないよ。▼ 僕達のゲリラ作戦を嫌い 平原に陣地を構えた彼らが この平原を動くことはないだろう。▼ しかも、この平原を押さえるだけで、 ルイトガルト領内の水と食糧は 尽きてしまうのだから。▼ 南の森は切り開かれ 後ろからの奇襲作戦も出来ない・・・▼ くそっ、これでは戦力の差が 強調されるばかりだ。▼ しかも今回彼らは 強力な魔法具を扱う 傭兵団を雇ったという。▼ その中には カルス・バスティード出身の 戦士も数人いると聞いた・・・▼ だとすれば、 僕達の得手不得手を知っている 人間がいても不思議じゃない。▼ 今までと同じようには いかせてくれないだろう。▼ 相手が１３の国の寄せ集めで 連携の悪い点が唯一の救いだけど、▼ 僕の父に対する彼らの恨みが 彼らの戦意を高揚させることも 否定出来ない・・・▼ それに、僕の部下の中にも 父への恨みは残っているだろう。 悪い要素ばかりだ。 打つ手もなさすぎる・・・▼ でも・・・▼ 何故か負ける気がしないよ。▼ ５年前、君と一緒に 神と戦ったあの頃と比べると、 この程度のことなんて 困難ですらないように思えてくる。▼ ふっ・・・ 楽観的すぎるかな。▼ 【伝令】 アーサー様！▼ モルドレッドの別働隊３千が ティンタエルの森を 通過しているそうです！▼ 【アーサー＝ルイトガルト】 モルドレッドの別働隊？ そうか、補給部隊か・・・▼ で、今どの辺りに？▼ 【伝令】 西の橋を渡ったところです！▼ 【アーサー＝ルイトガルト】 ありがとう。 下がって休んでくれ。▼ 【アーサー＝ルイトガルト】 ○○、光が見えたな！▼ ２万の大軍なら１日の食糧だけで 荷馬車５０台分にもなる。 あの大軍の補給を叩けば 混乱は必至だ！▼ 彼らは援軍を派遣してくるだろうけど 森の中なら勝機はある！ ○○、行くぞ！▼ 彼らは援軍を派遣してくるだろうが 森の中なら勝機はある！▼ 【伝令】 アーサー様、 まもなく傭兵４０騎が こちらに合流するそうです！▼ 【アーサー】 傭兵？ 契約した覚えはないが・・・▼ 一体誰なんだ・・・？▼ 【伝令】 傭兵隊長はアスロイト人、 シャルン様という方でございます。▼ 【アーサー】 えっ、シャルンが！？▼ ４年ぶりか・・・懐かしいな。 君を追いかけてきたのかな。 君は彼女に好意を持たれていたから。▼ いくら僕が鈍感でも それくらい気付いてたよ。▼ ところで知ってるかい？ 彼女はアスロイト北部の戦場で 『北方の戦姫』と呼ばれて 敵に怖れられているそうだよ。▼ でも、これでますます 勝てるような気がしてきたよ。▼ ○○、行こう！▼ |
| ・ＩＮＤＥＸ |
|
・因出身地(ビアストク)而造成的不同敘述
でも、君は異国の人間だ。 ここを去ってもいいんだぞ。▼ でも、君の幼なじみが 敵側にいる可能性もあるんだ。 ここを去ってもいいんだぞ。▼ |