*「ちょっと ちょっと いいかい? アイネっていう名の 姫のカッコをした 少女に 見覚えはないかい? *「アイネは 私の娘なんだけど 自分のことを 王国の姫君だと 思いこんでるんだよ。 *「もし 行き先なんかを 知ってたら 教えてもらえないかねえ。 この人に ホフマンの町のことを 教えますか? 【はい】 *「なんてことだろう! 娘は その町にいるんだね。 *「私は クライネっていうんだよ。 教えてくれて ありがとうね。 さっそく 娘を連れ帰らなくちゃ。 【いいえ】 *「はやく 連れ帰らないと 娘のウソで 人様が めいわくを こうむりそうで 心配なんだよ。 |
◆アイネがいる時・昼・夜 *「私は クライネっていうんだよ。 家出した娘を探しに この町に やってきたのさ。 *「娘は 目立つカッコをしてるから すぐに見つかると 思ったけど なかなか 見つかんなくてねえ。 *「えっ?娘のカッコかい。 姫さまのカッコをしてるんだ。 ◆アイネがいない時・昼・夜 *「私は 自分の娘を探してる クライネっていう者なんだけどね アイネってコを 知らないかい? *「自分のことを 姫さまだと思って ある日 家を出ちまったんだ。 まったく 人さわがせなコさね。 |