持續了千年歲月的和平時代已成昨日雲煙,這是被後代歷史學家稱做「黃昏時代」的揭幕期‧‧‧



【オルフェウス】
未来なんて本当に
分からないものですね・・・

命の重みを露ほども感じない犯罪者が、
今では世界を救うために
こんな所に立ってるんですから。

・・・と言いつつも、
世界を救おうだなんて
全く考えていませんけどね。

正直言って、ぼくには
『新しい世界』とやらを
積極的に反対する理由も
ないのですが、

その未来を素直に受け入れるのは
もっとイヤ・・・
これが戦う理由でしょうか。

それでは行きましょう。
ま、なんとかなりますよ。

【オルフェウス】
これが『精神の海』?
どこからどう見ても
ただの小さな町ですよね。

でも、どこか懐かしい
町並みだなあ・・・

【オルフェウス】
紫色の壁?
それ何ですか?

石畳があって、崩れかけた
城壁があって・・・

この町並は・・・
そうか、ぼくの生まれた港町だ。

なるほど、2人の見ている
風景が違うんですね。

で、君は不気味な紫色の壁?
たかが幻といえども
君の性格の悪さがにじみ出てますね。


ま、とにかく進みましょうか。
見えてるものが違うくらいで
いちいち騒いでては
神サマの相手などとても出来ません。

ってなわけで、早速行きましょう。



精神の海
Into The Soul

Mission complete




【オルフェウス】
さてと、やっと一段落つきましたね。

どころで、その紫の壁っていうのは
ぼくが今いる町と同じような
形をしているんでしょうか・・・

さっきからずっと
不思議だったんですよ。

どうして見える景色は違うのに、
何の違和感もなく
一緒に行動出来ているのか・・・

これもやっぱり
精神世界と物質世界の融合や、
『新しい世界』が近づいている事と
何か関係があるのでしょうか・・・

ま、どうでもいいと言えば
どうでもいいコトなんですけど、
とりあえず1度町に戻りませんか?

あの先生に聞けば
何か分かるかもしれませんよ。


【クムラン】
あっ、すみません。
考え事をしていて
気付きませんでした。

ええ、ちょっとアノイア教の事を
考えていたのですが・・・

【オルフェウス】
神サマがどうかしたんですか?

【クムラン】
私は今まで、アノイア教が
人々の心によきにつけ悪しきにつけ
強く影響を与えているために、

聖書に書かれてある理想の世界、
『新しい世界』が現実のものに
なろうとしているのだと
考えていました。

でも、ふと思ったのです。
もしアノイア教の存在自体が
この計画の一部だとしたら・・・

【オルフェウス】
計画・・・?

【クムラン】
アノイア教成立以前、
世界には数多くの宗教が
存在していました。

民族ごとに信仰されている
神は異なり、

文化や慣習や価値観も
国ごと、民族ごとに
大きく異なっていました。

もちろん、それが原因で、
民族間の対立や戦争、
根深い偏見が生まれることも
珍しくありませんでした・・・

しかし、アノイア教会は、
神の教えも、価値ある生き方も、
真理もこの世にただ1つという
絶対的な教えによって、

諸民族の多様な価値観を
1つにまとめようとしました。

その結果、多くの土着の神々と一緒に
その土地固有の様々な価値観や文化が
この世界から消え去りました。

そして現在、アノイア教の影響力は
単なる信仰の分野から、
政治や文化や慣習、

そして人々の無意識の奥底にまで
影響を與えるようになっています。

その結果が『新しい世界』・・・
私はそう思っていましたが、
こうも考えられないでしょうか・・・

『新しい世界』は『結果』ではなく、
『目的』ではないのか・・・

つまり、世界中の人間に、
『精神世界と物質世界の融合』という
1つの理想を抱かせるために、

アノイア教が生まれたのでは
ないか・・・

【オルフェウス】
成る程・・・
なんとなく分かりました。

【クムラン】
もちろんこれはまだ假説ですので、
明確な根拠などはありません。

ですが、アノイア教の成立が
すべて仕組まれていたものなら、

今回の一連の出来事についての
聖書の不自然な描写も、
すべて説明出来るのです。


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