持續了千年歲月的和平時代已成昨日雲煙,這是被後代歷史學家稱做「黃昏時代」的揭幕期‧‧‧




精神の道
"Via Dolorosa"

Mission complete




【オルフェウス】
真っ暗ですね・・・
あまりいいムードとは
思えませんが・・・

ね・・・義姉さん・・・?

【オルフェウスの義姉】
ディオ!

お兄さんは?

そう、またお仕事残ってるんだ。

わざわざ伝えに来てくれたの?
ありがとう、ディオ。

でも丁度良かった、
ディオに渡したい物があったんだ。
はい。

ロワンの古道具屋さんに
飾ってたリュート、
ずっと欲しそうにしてたよね。

ちょっと早いけど
10歳の誕生日プレゼント。

ありがとう。
そんなに喜んでもらえると
あたしも嬉しいよ。

【オルフェウスの義姉】
あと2月後には
イアソンの奥さんになるんだね・・・

あたし、一人っ子だから、
ディオみたいな弟が出来て
本当に嬉しい。

これからも仲良くしてね、ディオ。

【オルフェウス】
義姉さん・・・

【商人】
やっと大人しくなったか、
イレニア人のガキめ。

そうそう、いいことを教えてやるか。

お前の両親が昨日処刑された。
お前の兄とその婚約者も同時にな。

だが喜べ。
お前は生かしといてやる。

ただし、
バイレステ本土にある砿山で
一生ただ慟きさせられるがな。

なんだその目は。
まだ殴られ足りんようだな。

【オルフェウス】
・・・・・・

【聖者アヴァダイル】
時を戻したくはないか?

【聖者バルカイル】
『新しい世界』には、
時間も空間も存在しない・・・

個人を分ける境界もなく、
人々を苦しめる病気や死もない・・・

【聖者アヴァダイル】
君がやり直したいと思えば、
好きな時に戻って
自由に人生をやり直すことが出来る。

そう・・・
君が憧れ、そして愛していた義姉と
再び会うことも出来る。

【オルフェウス】
ふぅ・・・まいったなあ・・・

さすが心の中の世界・・・
過去も心のキズも何もかも、
全て筒抜けなんですね。

でも遠慮します。
カラ元気に聞こえるでしょうが、
そんな世界なんて欲しくない。

【聖者アヴァダイル】
肉体を失うのが怖いのか?
肉体など魂を縛りつける鎖だ。

その鎖を断ち切ることによって、
はじめて人は
死や老いの恐怖に縛られない
真の自由を得ることが出来る。

【オルフェウス】
そうですか?
ぼくはそうは思わない。

【聖者アヴァダイル】
何故否定する?
君は誰よりも『新しい世界』の
到来を望んでいるのに。

【オルフェウス】
勝手に決めつけないで下さい。

ぼくは○○さんと一緒に
あなた方のくだらない夢を
邪魔するために戦う。

理由なんてありません。
強いて言えば、
触られたくないモノを
触られた人間の意地ですよ。

【オルフェウスの義姉】
ディオ・・・

本当にこの世界は、
あなたが命を懸けてまで
守る価値のある世界なの?

【オルフェウス】
ね、義姉さん・・・
だ、黙っていて下さい!

【オルフェウスの義姉】
答えて、ディオ。

あなたの父さんも母さんも
兄さんも、そしてあたしも、
何の罪もないのに
バイレステ人に殺された。

世界に国や身分がある限り、
この悲劇はいくらでも続くのよ。
でも、あなたが望むだけで、
この世界に終止符が打たれる・・・

【オルフェウス】
義姉さん、ぼくは・・・

【オルフェウスの義姉】
心配しないで。
あたしがあなたの傷を
癒してあげる・・・

【オルフェウス】
違う・・・
これは現実じゃない・・・

なのに・・・くっ・・・

【聖者ハンリアル】
あなたはもうわかってるはず。
この世界に本当の安らぎなんて
あるはずのないことを。

でも、『新しい世界』では
みんなが分かり合える。
人を包む殻がなくなり、
1つになれる・・・

【聖者ウェルカイル】
『新しい世界』では、
人生をやり直せる。

そして、みんなと心の底から
理解し合える。

さあ、願うんだ。
『新しい世界』の到来を!

【オルフェウスの義姉】
ディオ・・・
あなたを信じてる・・・

【オルフェウス】
ね・・・義姉さん・・・

うっ・・・うわぁぁぁぁ!!

【聖者アヴァダイル】
預言者よ、目覚めよ!
『新しい世界』の扉を開け!!

【聖者アヴァダイル】
長かった・・・
1万年も待った・・・

【聖者バルカイル】
これでようやく
真の永遠が・・・
真の安らぎが手に入る・・・

【オルフェウス】
そんな・・・
ぼくは望んでない・・・!!

【聖者バルカイル】
『新しい世界』の声を聞き、
『始原の地』への扉を開く者、
それが第二の預言者・・・

汝はその預言者になったのだ。
何を悲嘆する?

【聖者ウェルカイル】
聞こえてこないか?
『新しい世界』の胎動が、
人々の歓喜の声が!

【オルフェウス】
○○さん!
ぼ、ぼくを殺せ!!

【オルフェウス】
違う!!
どうすれば悪魔になれるか
わかったんです!

ぼくを殺せばいい!
預言者を殺せば悪魔になれる!

【聖者アヴァダイル】
正解だ。
神と戦う資格を得るためには

聖書にかかれてある通りに
預言者を殺さなければならない。

【オルフェウス】
早く! 時間がない!

【聖者ウェルカイル】
だが、『始原の地』への扉が
完全に開き終わるまで、
それを許すわけにはいかない。

【オルフェウス】
○○さん!!

【聖者ウェルカイル】
殺しはしない。

○○君には
『始原の地』への扉が開いた後に、
『新しい世界』への呼び水となる
役目があるのだから。

くっ、誰だ!?

【不死者ファトゥム】
やはり届かぬか・・・

【聖者ウェルカイル】
な、何故ここに!?

【聖者バルカイル】
うろたえるな、ウェルカイル。
奴は魂を持たぬ人形・・・
どう足掻こうが悪魔にはなれぬ。

【不死者ファトゥム】
余裕だな。
もう神になったつもりか?

○○、この槍を持て!
これで奴の心臓を貫け!

【聖者アヴァダイル】
残念だが
まだ預言者は殺させない。

世界を紡ぐ者は我々であって
預言者も、そして悪魔も
そのための道具に過ぎないのだから。

【聖者ウェルカイル】
残念だったね。
でも、預定外の存在は
今ここで排除させてもらうよ。

【不死者ファトゥム】
うぐっ!!

や、槍を!!

【オルフェウス】
○○さん、
死ぬ覚悟は出来ています!
だからっ!!!

【聖者バルカイル】
何故立ち上がる?
汝は困難を共に乗り越えてきた仲間を
自らの手で殺すというのか!?

【オルフェウス】
○○さん、早く!!


・そんなこと出来ない!!
・あなたのことは忘れない!




・そんなこと出来ない!!

【オルフェウス】
いいんですよ、
○○さん・・・

どうせ長く生きられない体です。
最後くらい笑わせて
死なせて下さい・・・


・BACK
・CONTINUE



・あなたのことは忘れない!



・BACK
・CONTINUE



【不死者ファトゥム】
頼む・・・

【オルフェウス】
ありがとう、○○さん・・・

【聖者バルカイル】
そ、そんな馬鹿な!!

何故・・・
何故こんなに容易く
預言者の結界が・・・

【クムラン】
これが人の力ですよ。

【聖者ウェルカイル】
ば、馬鹿な!!
第二の預言者の死は
まだ先のはず・・・

【クムラン】
あなた方の信じる運命よりも、
仲間を思う心の方が強かった・・・

使い古された言い回しですが、
そう答えるほかありません。

【聖者バルカイル】
そんな馬鹿な・・・

【クムラン】
神や伝説を否定すること、
それが私の導き出した答です。

あなた方の神も正義も真実も
もう私達には必要ありません。

【聖者アヴァダイル】
・・・・・・

【クムラン】
アノイア教を創り、
人々に1つの普遍的な価値観を
植え付けたのも、

世界中の人々に
永遠の命という夢を見せたのも、

すべては『新しい世界』という名の
幻想を人類に持たせるため・・・

【聖者バルカイル】
幻想・・・だと?

【クムラン】
人類共通の理想が存在することが
悪いことだとは思いません。

ですが、その幻想に縛られ
個人個人の自由が無くなっては
その理想もただの悪弊となります。

まして、その実現のために人の命を
簡単に与えたり奪うなど・・・
私達はあなた方を断じて認めません!

【聖者バルカイル】
言いたいことはそれだけか、
神に仇なす者共め!

【聖者アヴァダイル】
約束通り神と戦わせてやろう。
来るがいい、『始原の地』へ。

【聖者バルカイル】
馬鹿な!
光はまだ消えたわけではない。
行かせるべきではない!

【聖者アヴァダイル】
勿論『新しい世界』の到来を
諦めたわけではない。

だが、確かめたくなったのだ。
彼らの言う真実を。

それに、その者にはその資格がある。

【聖者バルカイル】
だが・・・

【聖者アヴァダイル】
下がれ、バルカイル。

我々の真実はこの門の向こうにある。
来るがいい、若者よ。




【毒術師サディーヤ】
・・・!!!

【クムラン】
ティアラさん、
彼らをお願いします。

【司祭ティアラ】
は、はい!




【クムラン】
よく頑張りましたね、
○○さん。

【オルフェウス】
○○さん、
勝手に殺さないで下さい。

自分でもどうして生きているのか
分からないんですけどね。

確かに心臓を貫かれた
はずなのに・・・

【クムラン】
オルフェウスさんには
仮死状態になってもらいました。

聖書の文面からこうなる事を察知し、
刺さった瞬間に凍結魔法が
局所的に作動する槍を、
ガイウスさんと共同で造ったのです。

彼らを騙せるかどうかは
賭けでしたが・・・

【オルフェウス】
ってことは・・・

ぼく達までまんまと
騙されていたわけですか・・・?

【クムラン】
すみませんでした、
オルフェウスさん、○○さん。
お伝えする時間がなくて・・・

【オルフェウス】
これから死ぬまで、
今日のコトを思い出しては
赤面しなければならないんですね。

まいったなぁ・・・
あんな恥ずかしいセリフ、
言うんじゃなかった。

あれ、そういえば
ファトゥムさんは・・・?

【司祭ティアラ】
ファトゥムさんは
サディーヤさんと一緒に地上に・・・
でも・・・

【クムラン】
体の傷は治っているのですが、
意識が戻らないのです。

ファトゥムさんの望んでいた
永遠の眠り、
それがこのような形で
訪れるなんて・・・

途中でファトゥムさんと
はぐれてしまったことを
後悔しています。

【オルフェウス】
そうですか・・・

【クムラン】
急ぎましょう!
扉が閉じてしまいます!!


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